良い絵本と子育て

絵本を通して少しでも育児のお役にたつことを願っています。

“月と月見”秋の絵本①子供といっしょに月を愛でよう。お月様とお月見のおすすめ絵本と図鑑

秋の月について

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空気の澄み渡った秋の月は、明るく、綺麗に光り輝いていて本当に美しいものですよね。その中でも一年に一度ある十五夜は、大人も子供も特別綺麗な月をうっとり眺められる日でもあります。

十五夜は、別名「中秋の名月」とも呼ばれ、秋の真ん中に出る月という意味だそうです。そして、お月見といったら十五夜に行うことが多いようですが旧暦と新暦の差があるため十五夜は毎年異なる日にあります。

因みに令和2年、今年の十五夜は、10月1日だそうです。 

日本には古来から月を愛でる風習はあったそうなのですが十五夜のお月見が広がったのは、貞観年間に当時の中国から日本へ伝わり、貴族の間に広がったのが平安時代と、言われています。
貴族の間では十五夜に月見の宴が催されるようになり、元々日本では月の満ち欠けを農作業の目安とし、豊作に感謝して月にお供え物をする習慣があったので、これらが結びついて今のような月見の行事が広がったようです。

子供との過ごし方

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我が家では昨年、子供達と初めてお月見団子作りにチャレンジしてみましたが、何しろ初めて作った物なので売っている物と比べると見た目は・・・でしたが、味はバッチリ!ちゃんとお餅の味がして噛めば噛むほど味わい深かったです。
とっても楽しく有意義な経験でしたので、お時間のある方は是非チャレンジしてほしいなと思います。
お子さんへの体験&経験を積ませてあげられますし、親子の良き思い出作りにもなりますよ(*^v^*)
時間がない方は、ちょっとしたお月見用の置物の飾りや、折り紙なんかをお子さんに織って貰ったりしても良いですね。ちょっとした物を少しだけ飾るだけでも一気に部屋中が季節感アップしてくれるのでおすすめです。

あれやこれやとやるのも楽しみつつも、お子さんからしたらお月見とは何のこっちゃ?ですよね。そのためにもまずは絵本の読み聞かせを通してお月様により親しみを持たせてあげましょう。

月と月見のおすすめ絵本・図鑑

14ひきのおつきみ

いわむら かずお 童心社

名作絵本の14ひきシリーズの絵本です。
いわむらかずおによる自然の描写が繊細で丁寧かつ柔らかく描かれております。
14ひき家族が手分けして協力し合い、お月見台を作ります。そして、赤く燃えた日が沈む描写なんかは秋の季節をしみじみ感じさせてくれます。最後は家族皆が揃い、美しい月を眺め、お供えとともに心を込めた感謝の祈りを捧げるシーンは、まさに日本の心を映し出しているようです。
このシリーズの絵本は元々文が少なく、シンプルな分、一つ一つの文がじんわりと優しく心に染みてきます。そして、「あたたかな家族」と「壮大な自然」の調和が見事に描かれている作品です。
読み聞かせのポイントは、親御さんのあたたかな声で、ゆったりゆっくり丁寧に読み聞かせてあげることです。きっと、お子さんの心をあたため、豊かな心を育めてあげられることでしょう。

復刊・日本の名作絵本絵本2

かぐやひめ岩崎書店

円地文子(文)、秋野不矩(絵)

かぐやひめは、月の綺麗な晩に是非、読み聞かせてあげて欲しい1冊でもあります。日本画家の秋野不矩による本格的な絵と、円地文子による美しい文が見事にマッチした傑作です。

以前、こちらの記事でご紹介したこともあります。↓
iiehon.hatenablog.com


小学館の子ども図鑑プレNEO

きせつの図鑑/小学館

秋の七草、月見の由来、体験につなげるヒントまで様々な視点から深めてくれます。「つき」の唱歌も記載されています。
図鑑の名前の通り、日本の四季を基本とした季節にまつわる自然、行事、暮らしについて一通り楽しく学ぶことが出来ます。絵や写真が多く、分かり易く解説されているため幼い子からでも見易いと思います。ちょっとした解説も要所要所に記載されているので、年齢によって毎回見る度に学びに繋がってくれることでしょう。その為、長きに渡って知的好奇心を高め、深めてくれることに繋がるとため、お子さんのそばに1冊置いておいてあげても良いでしょう。


まとめ

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大人が見ても、子供が見ても、秋の月はどこか神秘的で不思議で本当に美しいものです。大人が素直に美しい!と、思うものって子供にもやはり美しいと感じるものです。

現代は情報に溢れ、取捨選択がどんどん難しくなっている世の中のように思います。しかし、お子さんが幼いうちから本物にめいっぱい触れておけばおくほど生きていく上でそんな迷いも少なく、良い物は良い(その逆も然り。)と少しでも判断できる道しるべの材料になるのではないでしょうか。

テレビ、パソコン、タブレットスマホ、、、、、現代ではタッチ1つで便利な世の中ではあります。全く見ないわけにもいかないでしょう。しかし、大切なことは大人も子供もいつまでも忘れてはならないと思っております。

それは、感謝の心。

今こうやって日本で安心で安全に暮らしていられるのは先人達のお陰でもあります。特に飽食の現代では、スーパーやコンビニへ行けば食べ物に困るなんてことはありませんし、飢饉で今年はお米が食べられないなんてことは今のところないわけです。
しかし、一見当たり前だと思って送っている生活は当たり前じゃないんだと言うことを改めて認識させてくれるとっておきの良い機会がまさに「おつきみ」なのではないでしょうか。
日本の行事全般にも言えることなのですが、お子さんの心を強く育てる事にも繋がってくれることでしょう。

映像では味わえない本物の秋の月「十五夜」を愛で慈しみ、古に思いをはせつつ、改めて親子で一緒に実りへの感謝をしましょう。




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 いいえほん より



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